どのような仕事にも相応しい身だしなみがありますが、看護師はその傾向が顕著と言えます。多くの人と接するほか、衛生管理が重視される仕事なので、清潔感のある姿が求められるのです。かつてはメイクや染髪はご法度と言われたほど身だしなみに関しては厳しく、特定のヘアスタイル以外は認めなかった医療機関もありました。
髪を伸ばしたり、メイクしたりするのは、病気や怪我で苦しんでいる患者に対して失礼だと見做されていたのも理由の一つです。その一方で、医療現場で働く看護師がおしゃれすることと、患者への気遣いは別物とする意見もありました。価値観の多様化に伴い、清潔であれば身だしなみに関して厳しく問わない医療機関が増加したのも事実です。
清潔感があることと動きやすいことが、看護師に適した身だしなみと言えるでしょう。看護師が着用するナース服はその多くが白なので、わずかな汚れも目立ちます。洗濯の回数が多くなりますが、これによって常にナース服が清潔に保たれるのです。動きやすさに関しては、サンダルではなく足首の動きを阻害しないシューズを用いるなど、仕事の効率性を意識した選択が求められます。
また、髪は短くカットしたり、乱れないように束ねたりするのも汚れの付着を防ぐ工夫です。髪が乱れると不衛生に見えてしまうので、仕事をする際には注意が必要です。衛生管理の方法が進歩しても、身だしなみに気を配るのがもっとも基本的な方法である事実は変わらないでしょう。